休日出勤時の割増賃金①

Q. 私の会社は土曜日と日曜日を休日としています。急な仕事が入った為、土曜日に休日出勤をお願いすることとなりました。割増賃金の支払いは必要なのでしょうか。

A.土曜日に休日出勤しても、同一週内の日曜日が休日であるならば、休日労働に対する割増賃金(3割5分以上)の支払いは必要ありません。ただし、週の労働時間が40時間を超える場合には、時間外労働に対する割増賃金(2割5分以上)の支払いが必要となります。

 

休日労働に対する割増賃金は、労働基準法で定められた法定休日に労働させた場合に支払わなければいけません。
労働基準法では、「使用者は、労働者に対して、毎週少なくとも一回の休日を与えなければならない。」とされており、この休日を法定休日といいます。
この法定休日は、曜日の特定までは要求されていません。
ですので、1週間に1日の休日が確保されていれば、その日が法定休日となり、それ以外の休日は法定外休日となります。(就業規則で法定休日が特定されている場合にはその日が法定休日となります。)

法定外休日に労働をしても、休日労働に対する割増賃金の支払いは必要ありません。
しかし、週休2日制で1日8時間労働の場合は、すでに週の労働時間が40時間となっている場合がほとんどかと思います。
労働時間が週40時間を超えた場合は、時間外労働に対する割増賃金の支払いが必要となります。
ですので、法定外休日の労働に対しては、労働時間が週40時間を超えない場合には、通常の賃金の支払いのみで足りますが、労働時間が週40時間を超える場合には、時間外労働に対する2割5分以上の割増賃金の支払いが必要となります。


次回は、土曜日に続き日曜日にも出勤が必要となった場合について解説したいと思います。

休日出勤時の割増賃金②

2016年07月29日